生徒の積極性を引き出す言葉のかけ方
こんにちは、てるてるです。
今回は、生徒に何かを任せたい場面で、「生徒の積極性を引き出す」言葉のかけ方について話していきます。
<目次>
1.「責任感を持ってやりなさい」
生徒にリーダーやキャプテンなどを任せようとするとき、しっかりやってもらいたいため「責任感を持ってやりなさい」と言ってしまう場面があると思います。
教員はその生徒に期待を込めて、そのような言葉が出る気持ちもよく分かります。
しかし、もしかするとその言葉で「自分にはできないかもしれない…」と責任感に押しつぶされてしまう可能性があり、積極性が出ないということになりかねません。
するとますます生徒に迷いが出て、悪循環が始まってしまいます。
「生徒には責任感を持った大人になってほしい」
この気持ちをプラスに働かせるための方法を持っていたいものです。
そのために「責任感」という言葉にフォーカスしていきます。
2.「責任感」と「使命感」の違い
では、「責任感」とは
→自分の仕事や行為についての責任を果たそうとする気持ち
(デジタル大辞泉)
とされています。
自分の行動に責任を持つという、義務的でネガティブなニュアンスが強い言葉に感じます。
生徒に限らず、若手の職員があまりキャリアアップしたがらない理由として、「責任感」という言葉の重さを避けているというのは私も感じるところです。
一方で、似たような言葉として「使命感」という言葉が使われることがあります。
「使命感」とは
・自分に課せられた任務を果たそうする気概(強い意志)
(デジタル大辞泉)
とされています。
自分が背負っている問題などに対してやり遂げようとするという、ポジティブなニュアンスを持つ言葉として使われています。
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「責任感」を持つ人
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「使命感」を持つ人
どちらも人として素晴らしい資質です。
では、積極性という視点で見たときに、どちらを生徒に持たせてあげたいでしょうか?
答えは「使命感」です。
「使命感」が生徒を積極的にできる力を持っています。
3.「使命感」を持たせる言葉のかけ方
リーダーを任せた生徒は、「教員から任されている責任」を背負っています。
どのようにそれを「自分が果たそうとする使命」に変えていくのか。
それは
「君だからできることは何か?」
を聞いてあげることです。
本人が「自分が果たすべき使命」にフォーカスすることができれば、理想像ができてきます。
リーダーというものを「教員から任されている自分の役割」から「自分ならできる、自分がやり遂げるべき役割」という意識に変えることができれば良いのです。
生徒の場合、責任感を押し付けるのではなく、使命感を生み出せるような関わり方をしてあげることで、本人が自信を持ってチャレンジするようになるかもしれません。
ただし、人に言われて生み出した「使命感」は、長続きするものではありません。
チャレンジを恐れず、誠実に、目標を持って取り組んでいる人が持つもの。
日常から「自分がするんだ」という気持ちを忘れず、目の前のことに自ら価値を見出す意識を持ち続けることで自分のものとなっていくものです。
「使命感」はそう簡単には身に付きません。
ただ「責任感」を押し付けるのではなく、本人が納得するまでよく考え、自ら「使命感」を生み出せるような関わり方をしていきましょう。
4.まとめ
「責任感」を押し付けてつぶれてしまうより、「使命感」に気づかせて「自分にできること」へフォーカスさせることが積極性を生み出します。
役割を担う場面が多い学校生活において、チャレンジする生徒を育てたいものです。
1つの関わり方として、ぜひ実践してみてください。